行き場のないワイシャツ750枚を、廃棄ゼロで見送った話
2026/05/15
行き場のないワイシャツ750枚を、廃棄ゼロで見送った話
あるお客様の突然のデザイン変更をきっかけに、企業名の刺繡が入ったワイシャツ750枚が行き場を失いました。再販もできず、お客様による引き取りも叶わず、廃棄するしかない状況でした。
担当社員が廃棄業者を手配し始めたとき、私はどうしても踏み出せませんでした。何年も丁寧に管理してきたものが、ただゴミになってしまう。正直、許せなかった。「ちょっと待って」と、社員に声をかけました。
思いついたのは、ファッション専門学校でした。制服のワイシャツは生地も縫製もしっかりしています。リメイクやアップサイクルの素材として、縫製やパターンを学ぶ教材として、使ってもらえるのではないかと。
都内の学校にひとつひとつ電話をかけ、少しずつ引き取り先が見つかっていきました。それでも750枚には届かない。諦めかけたころ、ファッション分野の有名校に電話をかけました。わずか約5分後、折り返しの電話が鳴りました。
「残り500枚、全部引き取りますよ」
複数のファッション専門学校に分かれて、750枚すべての引き取り先が決まりました。廃棄費用はゼロ。捨てた枚数もゼロ。学生さんたちの手で、新しい何かに生まれ変わっていきます。
廃棄処分代を節約できた、という話ではありません。何年も保管してきたものを、誰かの役に立てたかった。それだけでした。
弊社では今後も、制服を通じてできるサステナビリティへの取り組みを続けてまいります。捨てる前にできることを、まず考える。その姿勢を大切にしていきたいと思っています。

